お前の目玉はどこにある? 進化過程分かる新種カタツムリ

独特の生物相で知られる南大東島の洞穴にすむ微小なカタツムリ・ホラアナゴマオカチグサが、新種であることが5日までに分かった。
遺伝子解析から、京都大学大学院地球環境学堂の亀田勇一研究員と加藤真教授が明らかにした。

ホラアナゴマオカチグサは洞穴内の湿った壁にすむ直径1ミリほどの巻き貝。北は東北、県内では沖縄本島石垣島宮古島久米島などに生息する。
一つの種と見なされていたが、島ごとに別種である可能性が高いため、亀田さんが2008年に来島して調べていた。

洞穴には光が届かないため、そこにすむ動物は目が退化していくのが一般的。
ホラアナゴマオカチグサも県外の物には目がないが、琉球諸島には目のある物が多いという。
南大東島の物にも、洞穴の外にすむ物よりはかなり小さくなった目が確認された。

南大東では洞穴外にいた物が十数万年前に洞穴に入ったと考えられるといい、亀田さんは「本土の物に比べ洞穴に入ってからの時間が短く、目がなくなる進化の過程がみられる」と話した。
(黒田華)


琉球新報