「方向感覚」は男女とも生まれつき備える=研究

「方向感覚」は男女間で差があるとの議論も聞かれるが、英国とノルウェーの研究者らは、生後間もないラットを使った実験を通じ、方向感覚は性別に関係なく先天的に備わっていることを突き止めた。17日発行の科学誌サイエンスで発表した。

研究チームは「男女どちらが方向感覚に優れているかという昔ながらの議論は、もともとの資質よりむしろ、どう地図を描くかの選択の問題なのではないか」と語っている。

研究チームは、目が開く前のラットの赤ちゃんに小型センサーを埋め込み、初めて巣から出て動き回るときの神経の動きを記録。その結果、生後間もないラットの方向認知の感覚は、大人のラットと遜色(そんしょく)がないことなどが分かったという。

研究に携わったノルウェー科学技術大学のロザムンド・ラングストン氏は「こうした(神経)細胞は最初からほぼ大人と同様だった」と説明。また別のメンバーは、空間の概念は生後2週間程度のかなり早い段階で発達し、後天的ではない可能性が高いとしている。



ロイター