ツタンカーメンはマラリアではなく血液疾患で死亡=ドイツ研究所が新

ドイツの研究チームが、古代エジプト王で黄金のマスクで有名なツタンカーメンマラリアではなく、遺伝性の血液病「鎌状赤血球貧血症」が原因で死亡したとの研究結果を発表した。

エジプト考古最高評議会を中心とする国際チームが今年2月、ツタンカーメンのミイラのDNA鑑定やCTスキャンなどを含めた検査の結果、同王は脚の骨折にマラリア感染が重なって死亡したと発表していた。

しかしドイツのベルンハルト・ノッホ熱帯医学研究所のチームは、足の骨などをもっと詳細に調べた結果、鎌状赤血球貧血症の痕跡が見つかったとしている。この病は遺伝性で、赤血球が球形ではなく鎌状に変形して酸素運搬能力が低下して貧血が起き、慢性的な痛みや感染症、組織の壊死(えし)などをもたらす。研究結果は米国医師会誌のオンライン版で発表された。

ツタンカーメンは紀元前1333年ころから同1324年ころまで在位し、19歳前後で死去したが、その死因をめぐっては暗殺説なども出ている。


時事通信