恐竜 新種の大型竜脚類化石に「福井の巨人」と命名

福井県立恐竜博物館は8日、同県勝山市北谷町の手取層群・白亜紀前期(約1億2000万年前)の地層から発掘した大型草食恐竜(竜脚類)の化石について、新属新種であることが判明し、「フクイティタン・ニッポネンシス」(福井の巨人)の学名を付けたと発表した。7日付の中国の地質学術誌「アクタ・ジオロジカ・シニカ」(電子版)に論文が掲載された。国内で新種の竜脚類の恐竜化石が発見されたのは初めて。

この化石は、同博物館の研究員、柴田正輝さん(35)が07年に発見した。上腕骨、歯、大腿(だいたい)骨など20点が見つかり、体長約10メートルと推測される。柴田さんと東洋一・同館特別館長の共同研究で、尾椎(びつい)の関節部分の形が、尾の先端まで同じ▽前脚部分にあたる中手骨が長い−−などの特徴から、中国やモンゴルなどで発見されたティタノサウルス形類とも異なる新種と判明した。

同博物館は、7月9日から始まる開館10周年特別展に合わせ、実物化石の一部を公開する。



毎日新聞