探査機が小惑星ルテティアに接近、詳細な画像撮影

欧州宇宙機関は、無人探査機「ロゼッタ」が小惑星ルテティアに接近し、詳細な画像を撮影することに成功したと発表した。太陽系の形成を解明する手掛かりになると期待されている。

ルテティアは火星近くの軌道を公転している小惑星で、直径約130キロ。ロゼッタは10日、ルテティアに3162キロの距離まで接近し、毎秒15キロの速度で通過しながら高性能カメラを使って画像を撮影した。画像には、無数のクレーターに覆われたいびつな形状の岩石の様子が写っていた。

ルテティアは太陽系が誕生する際にできたと考えられており、マックスプランク太陽系研究所の専門家は「非常に古い物体。我々が目にしているのは太陽系誕生の名残りだ」と解説している。

ルテティアの探査を終えたロゼッタは11日、次の目標であるチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に向かった。計画では2014年に彗星に接近し、着陸を目指す。