カイメンに似た原始動物化石=6億3500万年前、豪州で発見

オーストラリア南部の約6億3500万年前の地層から、原始的なカイメン(海綿)に似た動物の微小な化石が見つかったと、米プリンストン大などの研究チームが18日、英科学誌ネイチャー・ジオサイエンス電子版に発表した。体が比較的硬く、形が分かる動物の化石としては、最古の可能性があるという。
 カイメンは英語ではスポンジと呼ばれる。現在は合成樹脂の製品が日常的に使われるが、昔は天然のカイメンが利用されていた。主に熱帯の海に生息し、海水に含まれる微生物をこし取って栄養にしている。
 DNAの解析では、カイメンは8億5000万年前から6億3500万年前に出現したと推定されており、もっと古い時代の化石は残っていないか、発見するのが困難と考えられるという。