巨大なくちばしで攻撃=「恐鳥」の一種、化石分析―600万年前、南米に生息

 南米アルゼンチンの約600万年前の地層から発見された「恐鳥」の一種の頭骨化石を詳しく調べたところ、巨大なくちばしをおののように振り下ろし、獲物を捕らえていた可能性が高いことが分かった。同国のラプラタ大付属博物館や米オハイオ大などの国際研究チームが22日までに米オンライン科学誌プロス・ワンに発表した。
 恐鳥は、恐竜絶滅後に出現した飛べない大きな鳥。約6000万年前から約200万年前まで主に南米大陸に生息した。化石が見つかった「アンダルガロルニス」は中型で、体の高さが1.4メートル、体重が40キロと推定され、頭骨の長さが37センチ。
 くちばしは側面から見ると巨大だが、上から見ると幅が狭い。先端はワシのような鋭いかぎ形となっている。頭骨をコンピューター断層撮影装置(CT)で調べると、ワシなどに比べて非常に頑丈な構造だった。一方、かむ力は比較的弱く、獲物に突進してはくちばしを振り下ろすことを繰り返し、餌食にしていたと考えられるという。